魚を与えるのではなく 魚の釣り方を教えなさい

私たちのカンボジア学校支援事業のキーパーソンである、故鈴木千雄氏はカンボジアで職業訓練プロジェクトのひとつ「もの作り技能講習会」を開催していました。鈴木氏はカンボジアの子供たちに板金加工技術を教えることで自立の手助けをしたいと考え、2009年11月カンボジアの児童養護施設「夢ホーム」に「職業訓練棟」を作りました。全てご自身の資金によるものです。2015年には「夢ホーム」の児童だった一人がプノンペン市内の板金工場に就職した実績があります。私たちは鈴木氏の遺志を継ぐべく、カンボジア学校支援事業を立ち上げました。

学校を建設する

愛知県板金工業組合青年部が2016年から事業活動をしている「カンボジア学校支援事業」は新たな局面を向かえています。

2020年、活動拠点であった児童養護施設「夢ホーム」が閉鎖となったことにより、故鈴木千雄氏が敷地内に建てられた職業訓練校も閉校となりました。鈴木氏が築き上げてきた、もの作りを通してカンボジアの子供達に、将来の就労の可能性の幅を広げていく事が途絶えかねない状況です。

そこで、我々青年部は鈴木氏の思いを繋ぐべく、「カンボジア学校建設プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトは、ただお金を出して校舎を建てるのではありません。以下に、カンボジア学校建設プロジェクトの概要を記します。

【目的】

カンボジアの子供達、特に農村地域における貧困層に教育ができる環境を提供します。

カンボジアでは、ポル・ポト政権時代、学校教育を廃止したため、多くの学校校舎は破壊されました。教員は知識人とみなされ、小学校の教員も8割が殺されるか強制労働で命を落としました。また焚書政策によってカンボジアの書物の大半が失われました。
内戦終結後、校舎の建設が行われていますがまだまだ不足しており、教室数が不足している学校では、午前と午後にわかれた2部制や3部制をとり対応しています。特に農村部では学校が不足しており、子供たちは数時間かけて通学しています。そんな環境下にいる子供たちに学校を建設していきます。

【テーマ】

日本の建築板金の技術と技能を活用し、亜熱帯地域でも安心・安全・快適に、そして長期間ノーメンテナンスの学校建設を目指します。

現状の学校施設は、各国ボランティア団体が資金を提供し現地業者によって建設されるが、数年で外壁は劣化し屋根は雨漏れが酷い状況にあります。多くの施設でリフォーム工事が必要であるが、その費用を捻出する事は難しく、子供達は劣悪な環境で授業を受けています。この現状を打開するために、我々は現地の建設業者と力を合わせ、日本の建築板金の技術と技能を活用し長期間メンテナンスを必要としない学校建設を目指します。

その際、学校施設の建設は現地スタッフと日本人技術者とで共同作業をし、その過程と建築物を通じて、カンボジアの人々に建築板金の技術と技能を体感してもらい、日本の板金材料の素晴らしさと仕事のやりがいを感じてもらいます。また、この優れた日本の技術を習得して、貧困から抜き出すきっかけを示します。

【将来の構想や展望】

カンボジアでは類を見ない、日本の技術と金属外装材を用いた学校建設を実施します。

これにより、カンボジアに根ざした学校施設を提供できます。この事業は、カンボジアの人々に教育施設を提供すると共に、建築板金のすばらしさと可能性を実感してもらい、同国における金属外装材の普及促進になります。また、高い技術を習得した部員が集まる愛知県板金工業組合青年部が事業を先導する事により、両国における建築板金職人の大幅な地位向上が達成されます。

以上のように邁進していく所存でございます。

近年のコロナ禍で我々の業界も厳しい局面に立たされています。しかし、このような状況だからこそ、ひとりでは知りえない出来ないこと、自分には何が必要でユーザーが何を望んでいるかを考え、青年部全体で情報を発信し行動していくことが重要だと考えています。 一人では出来ないことでも、多くの仲間がいる青年部ならできることがあります。一つの目標に向かい青年部全体で、このカンボジア学校建設プロジェクトを成し遂げてみせますのでご協力のほど宜しくお願いいたします。

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